2019年08月30日
バッテリーの選び方
みなさま、こんにちは。
今回もKYOちゃんに代わり、セキトー社員Sがお送りします。
よくお店さんでも話題になる
【バッテリーの選び方】
について長々と語ろうと思います。
以下の説明はあくまで電動ガンのバッテリーの適切な使い方や選び方に必要な考え方をお伝えするもので、専門的視野からは内容に不足やズレがあるかも知れない事をご了承ください。。。
↓
↓
電気とバッテリーの仕組みおよび電動ガンとの関係を手っ取り早く理解するには、電気を「水」に例えて考えると分かりやすくなります。
更に、バッテリーは水を蓄える大きな「注射器」のようなモノに例え、バッテリーから放出される電気によって直接動かされるモーターを「水車」に例えることで、電動ガンの基本が色々とスッキリ理解できます。
<バッテリー容量/Ah>
まず、注射器(バッテリー)のシリンダー容積は「どのくらいの水(電気)を蓄えることができるか」を示します。これは、バッテリーの規格表示ではAh/アンペアアワーの単位で表します。この数値が大きければ大きいほど、より多くの電気をバッテリーに蓄えることができます。但し、のちほど説明するように、Ahの数値が大きいからバッテリーの持続時間が長い、とは必ずしも言えません。

<電圧/V>
注射器のノズルの直径は「放出される水(電気)の面の広さ=水車(モーター)を動かす力強さ」を示します。これはバッテリーの規格表示ではV/ボルトの単位で表します。この数字が大きければ大きいほど水(電気)がより広い面で水車(モーター)に当たるため、一度により大きい力を水車に与えることができます。水車のサイズが同じ場合、注射器のノズルの直径が大きいほど水車の「回転開始が早くなり」「最大回転スピードが速くなる」のがイメージできますか?
電圧の高いバッテリーに付け替えるだけで「発射レスポンスが良くなった(=水車の回転スタート)」とか「発射サイクルが上がった(=水車の最大回転スピード)」などの変化が電動ガンに起きるのは、この理屈です。

<放電速度/C>
リポバッテリーの規格表示をよく見ると、AhとVの単位の他にCの単位がついた数値がありますね。この数値は注射器においては「ピストンを押すスピード」に例えられます。ピストンを押すスピードが変わると何が変わるか?というと「水がノズルから放出されるスピード」が変わります。
AhもVも同じ数値の2つのバッテリーがあり、Cの数値だけが10Cと20Cと異なるとします。この場合、20C表示のバッテリーは10C表示のものより2倍速く電気を放出します。
水(電気)の放出スピードが速くなれば、自ずと水車(モーター)の回転開始と最大回転スピードも増しますね。ですので、電圧の項と同様に、Cの数値が大きいリポバッテリーに付け替えるだけで、電動ガンの「発射レスポンスと発射サイクル」がアップします。
また、放出スピードが速くなるということは、注射器(バッテリー)に蓄えられている水(電気)が早く消費されることを意味します。

<バッテリー性能と電動ガンの動作のバランス>
ここまで理解できたなら、アナタは電動ガンのバッテリーの基礎知識は万全になっているはず!
また、バッテリーの数値だけを闇雲に大きくして電動ガンの動作アップを図ることにリスクがあることは同時に理解できますか?
電動ガンのバッテリー選びの基本は、
「水車と石臼の耐久性=モーター&メカユニットの耐久性」と
「一度に水車に当たる水の量=一度に放出される電気の量」のバランス
です。

小さいサイズの注射器から放出される水量でゴキゲンに回転する小型の水車に対して、極太ノズル(V)を備えた超大容量シリンダー(Ah)の注射器を使って力一杯にピストンを押し出す(C)と、その水車はどうなるでしょうか?
洪水や鉄砲水のような大量の激しい水流によって、水車の羽板の部分が破損する、水車が想定外の超高速回転をして軸が傷む/壊れる/外れる、水車の回転に連動する水車小屋の中の石臼が限界を超えた稼動をして磨損する、水車と小屋もろとも流される…などの望ましくない事態が次々と起こります。
電動ガンでも理屈は同じ。
上の例え話では、「水車=モーター」「自動石臼機=ギアやピストンなど機械構造部」に比較できます。
ニッケル水素8.4Vバッテリー指定の電動ガンに、11.1Vリポバッテリーを接続して遊んでいると…早い段階で何かが故障する恐れがあります。更に、11.1V 40Cというような電圧値もC値とも高いリポバッテリーを使おうものなら、瞬間的に放出される大量の電気の力に対してモーターや機械構造部(メカボックス内)の性能や耐久性が追いつかず、この電動ガンは瞬殺に近い壊れ方をするかも知れません。
このような故障破損のリスクがあるため、各メーカーは計算された理論値や動作テストの結果に基づいて、指定バッテリーを設けたり適応可能なバッテリーの限界値を定めていたりするのですね。
[余談 -バッテリーのセル-]
リポバッテリーのCの単位を「セル」の略と思っている人が時々いますがコレは誤解。
電動ガンのバッテリーは一見すると一個の電池に見えますが、実は最小単位の電池を複数個つないでラミネートされた姿を私たちは店頭で見ています。そして、この最小単位の電池を「セル」と呼び「S」という単位で表します。11.1Vリポバッテリーなら「3S」となります。例えば、リポバッテリーなら単位電池を複数個直列に繋いで、7.4V(3.7V x 2個)や11.1V(3.7V x 3個)という電圧を作り出しています。
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本記事をお読みいただき、電気とバッテリーに興味が湧き更に詳しく知りたくなった方は、より詳しく説明されているWEBサイトや書籍などをお読みください。
その際、「アレ?この前ココで読んだ内容とニュアンスや理屈が違うくね?」となってもお許しくださいませ。本記事はあくまで文系脳を持ったワタシのようなユーザーの方に出来るだけ分かりやすく、かつ、電動ガンのバッテリー選びの際に必要最低限の基準をご提供するものですので!
セキトー社員S.
今回もKYOちゃんに代わり、セキトー社員Sがお送りします。
よくお店さんでも話題になる
【バッテリーの選び方】
について長々と語ろうと思います。
以下の説明はあくまで電動ガンのバッテリーの適切な使い方や選び方に必要な考え方をお伝えするもので、専門的視野からは内容に不足やズレがあるかも知れない事をご了承ください。。。
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電気とバッテリーの仕組みおよび電動ガンとの関係を手っ取り早く理解するには、電気を「水」に例えて考えると分かりやすくなります。
更に、バッテリーは水を蓄える大きな「注射器」のようなモノに例え、バッテリーから放出される電気によって直接動かされるモーターを「水車」に例えることで、電動ガンの基本が色々とスッキリ理解できます。
<バッテリー容量/Ah>
まず、注射器(バッテリー)のシリンダー容積は「どのくらいの水(電気)を蓄えることができるか」を示します。これは、バッテリーの規格表示ではAh/アンペアアワーの単位で表します。この数値が大きければ大きいほど、より多くの電気をバッテリーに蓄えることができます。但し、のちほど説明するように、Ahの数値が大きいからバッテリーの持続時間が長い、とは必ずしも言えません。

<電圧/V>
注射器のノズルの直径は「放出される水(電気)の面の広さ=水車(モーター)を動かす力強さ」を示します。これはバッテリーの規格表示ではV/ボルトの単位で表します。この数字が大きければ大きいほど水(電気)がより広い面で水車(モーター)に当たるため、一度により大きい力を水車に与えることができます。水車のサイズが同じ場合、注射器のノズルの直径が大きいほど水車の「回転開始が早くなり」「最大回転スピードが速くなる」のがイメージできますか?
電圧の高いバッテリーに付け替えるだけで「発射レスポンスが良くなった(=水車の回転スタート)」とか「発射サイクルが上がった(=水車の最大回転スピード)」などの変化が電動ガンに起きるのは、この理屈です。

<放電速度/C>
リポバッテリーの規格表示をよく見ると、AhとVの単位の他にCの単位がついた数値がありますね。この数値は注射器においては「ピストンを押すスピード」に例えられます。ピストンを押すスピードが変わると何が変わるか?というと「水がノズルから放出されるスピード」が変わります。
AhもVも同じ数値の2つのバッテリーがあり、Cの数値だけが10Cと20Cと異なるとします。この場合、20C表示のバッテリーは10C表示のものより2倍速く電気を放出します。
水(電気)の放出スピードが速くなれば、自ずと水車(モーター)の回転開始と最大回転スピードも増しますね。ですので、電圧の項と同様に、Cの数値が大きいリポバッテリーに付け替えるだけで、電動ガンの「発射レスポンスと発射サイクル」がアップします。
また、放出スピードが速くなるということは、注射器(バッテリー)に蓄えられている水(電気)が早く消費されることを意味します。

<バッテリー性能と電動ガンの動作のバランス>
ここまで理解できたなら、アナタは電動ガンのバッテリーの基礎知識は万全になっているはず!
また、バッテリーの数値だけを闇雲に大きくして電動ガンの動作アップを図ることにリスクがあることは同時に理解できますか?
電動ガンのバッテリー選びの基本は、
「水車と石臼の耐久性=モーター&メカユニットの耐久性」と
「一度に水車に当たる水の量=一度に放出される電気の量」のバランス
です。

小さいサイズの注射器から放出される水量でゴキゲンに回転する小型の水車に対して、極太ノズル(V)を備えた超大容量シリンダー(Ah)の注射器を使って力一杯にピストンを押し出す(C)と、その水車はどうなるでしょうか?
洪水や鉄砲水のような大量の激しい水流によって、水車の羽板の部分が破損する、水車が想定外の超高速回転をして軸が傷む/壊れる/外れる、水車の回転に連動する水車小屋の中の石臼が限界を超えた稼動をして磨損する、水車と小屋もろとも流される…などの望ましくない事態が次々と起こります。
電動ガンでも理屈は同じ。
上の例え話では、「水車=モーター」「自動石臼機=ギアやピストンなど機械構造部」に比較できます。
ニッケル水素8.4Vバッテリー指定の電動ガンに、11.1Vリポバッテリーを接続して遊んでいると…早い段階で何かが故障する恐れがあります。更に、11.1V 40Cというような電圧値もC値とも高いリポバッテリーを使おうものなら、瞬間的に放出される大量の電気の力に対してモーターや機械構造部(メカボックス内)の性能や耐久性が追いつかず、この電動ガンは瞬殺に近い壊れ方をするかも知れません。
このような故障破損のリスクがあるため、各メーカーは計算された理論値や動作テストの結果に基づいて、指定バッテリーを設けたり適応可能なバッテリーの限界値を定めていたりするのですね。
[余談 -バッテリーのセル-]
リポバッテリーのCの単位を「セル」の略と思っている人が時々いますがコレは誤解。
電動ガンのバッテリーは一見すると一個の電池に見えますが、実は最小単位の電池を複数個つないでラミネートされた姿を私たちは店頭で見ています。そして、この最小単位の電池を「セル」と呼び「S」という単位で表します。11.1Vリポバッテリーなら「3S」となります。例えば、リポバッテリーなら単位電池を複数個直列に繋いで、7.4V(3.7V x 2個)や11.1V(3.7V x 3個)という電圧を作り出しています。
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本記事をお読みいただき、電気とバッテリーに興味が湧き更に詳しく知りたくなった方は、より詳しく説明されているWEBサイトや書籍などをお読みください。
その際、「アレ?この前ココで読んだ内容とニュアンスや理屈が違うくね?」となってもお許しくださいませ。本記事はあくまで文系脳を持ったワタシのようなユーザーの方に出来るだけ分かりやすく、かつ、電動ガンのバッテリー選びの際に必要最低限の基準をご提供するものですので!
セキトー社員S.
Posted by おっちゃんとゆかいな仲間たち
at 13:30
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